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吉田拓郎「花の店」について
「花の店」(吉田拓郎)は、2003年3月26日発売のアルバム『月夜のカヌー』に収録された、作詞・岡本おさみ × 作曲・吉田拓郎による“風景画のような歌”です。~坂の途中にある小さな花屋を、主人公が喫茶店の窓から静かに眺めるだけ~、“具体的なドラマを語らず、風景そのものを提示する”という、拓郎の珍しい試みが詰まった作品です。
この曲は、恋愛・別れ・人生の哲学などは一切語られません。ただ、「花を見る人はみんな微笑む」「季節が巡る」「人が変わっていく」「それを主人公は静かに眺めている」という、“日常の中にある小さな美しさ”が淡々と描かれています。
花の店
歌:吉田拓郎/詞:岡本おさみ/曲:吉田拓郎
なだらかな坂の途中 花の店がある
長い雨もあがったらしい あわい光がさしてきた
ぼくはいつも窓側の同じ椅子にすわり
コーヒーなど飲みながら 店の方を見ている
恋人らしく はなやぐふたり
内気そうな 少女もいて
花の店は坂の途中 花の店は坂の途中
夕陽さすビルの谷間 花の店の前
なぜか人は立ち止まって ほほえみながら花を見る
春は春の花々が彩りをそえて
訪れる人も流れながら また変わってゆく
照れくさそうな 男たちや
杖をついた 老人もくる
花の店は坂の途中 花の店は坂の途中
ぼくはいつも窓側の同じ椅子にすわる
誰か先に居るときは 「またあとで」といって
季節の風を 身体に感じ
それからまた いつもの椅子に
花の店は坂の途中 花の店は坂の途中