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    ばんばひろふみ「速達」について

    ばんばひろふみの「速達」は、1982年にリリースされたソロ10枚目のシングルです。
    この曲は、結婚を決意した女性が父親に恋人を紹介するために手紙を送るというストーリーが描かれており、返信として届いた「赤い速達」が象徴的に使われています。電話ではなく手紙でやりとりすることで、彼女の覚悟や父への思いやりがより深く伝わってきます。
    ラストの「父が許してくれました」というフレーズが、物語の締めくくりとしてとても印象的で、まるで短編小説を読んでいるような味わい深さがあります。


    速達
    歌:ばんばひろふみ 詞:竜真知子 曲:馬場章幸

    一度会って欲しい ひとがいますと
    父に手紙書いた あれは先週
    迷うわけじゃないの ただ少しだけ
    思いつめて 返事待つ日々

    親の元を離れ 暮して二年
    そしてめぐりあった あなたのことを
    軽い気持ちじゃ 言えなかった今まで
    父はどんなふうに思ったでしょう

    急に無口になった父に
    はらはらしてる母が浮かぶ
    そうよあなたを愛してから
    いつかはくると覚悟してた日

    ああ だけど私戻れない
    何があっても 戻れない

    郵便物は来ない はずの日曜
    思いがけず着いた 赤い速達
    陽ざしうすい窓で 読んだ文字が
    なぜか なぜか にじむ冬の黄昏

    一度二人でおいでとだけ
    書かれた手紙握りしめて
    すぐにあなたに会いにゆこう
    心の中でくり返してる

    ああ 父が許してくれました
    父が許してくれました






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