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    なぎらけんいち「悲惨な戦い」について

    「悲惨な戦い」(なぎらけんいち)は、1974年1月25日リリースのデビュー曲であり、相撲の“まわしが落ちる”という架空ハプニングを題材にしたコミックソングで、放送禁止歌に指定されたことで伝説化した作品です。フォーク界のユーモアと風刺が凝縮された、昭和カルチャーの象徴的な一曲です。
    この曲は語り口調で進み、《雷電 vs 若秩父》という架空の取組で、若秩父のまわしが落ちてしまうという前代未聞のハプニングを実況風に描きます。テレビ局・国技館・行司・弟子の朝潮などが右往左往し、パニックが連鎖していく様子をコミカルに描写しています。


    悲惨な戦い
    歌:なぎらけんいち/詞:なぎらけんいち/曲:なぎらけんいち

    わたしはかつてあのような 悲惨な光景を見たことがない
    それは10年以上も前の 国技館の話です

    かたや巨漢の雷電と かたや地獄の料理人 若秩父が
    両者見合って待ったなし
    がっぷり四つに組んだ その額からは
    玉のような汗が ダラリンコンと流れ出してきて
    若秩父のマワシを しめらすのだったのだ

    このしめったマワシがいずれ
    あの不幸な事件を巻き起こすとは誰しも
    あの世にも恐ろしい戦いになるとは
    誰しも 思わなかったのだ

    まったく 引力とは恐ろしいもので
    地上に浮いているものは 下へおっこってしまうのだから
    あれよあれよと思う間に 若秩父のマワシは
    落ちた

    さすが天下のNHK すぐにテレビカメラを消せと命じたが
    折も悪くもアルバイトを使っていたために
    アップで放映してしまったのだ

    ラジオのアナウンサーがまたアナウンサーで
    テレビを見てない人は わからなかったものを
    「すぐにお近くのテレビのスイッチをひねってください」
    などと言ったものだから
    見なくていい人まで見てしまったのだ

    さすが天下の国技館 すぐに照明を消せと命じたが
    折も悪くもパートタイムを使っていたために
    スポットライトをあててしまったのだ

    まったく 全国 3万人の相撲ファンの皆様は
    意外な事実を知ったのだ
    でかい体にゃ***がつきものだと
    そういう事実を知ってしまったのだ

    さすが木村庄三郎
    あの そう ウチワみたいやつで隠そうとしてやったが
    彼も非常に興奮していたもので
    股間を いやというほど 軍配で殴りつけてしまったのだ

    さすが弟子の朝汐は 大変気がきいてるもので
    すぐに毛布を持って現れてきたが
    彼もまた心の準備ができていなかったのだ

    土俵へ 土俵へと 一直線に進み
    土俵の端につまづいてしまったのだ
    まったく慣性力とは恐ろしいもので
    とまる体も とまらなくなってしまったのだ

    そのときの彼の脳裏には 一つの言葉しか浮かばなかった
    そのときの彼の頭の中には 一つの言葉しか浮かばなかった

    何か体を支えるものはありませんか
    何かつかむものはありませんかと
    何かつかむものはありませんと目を凝らしてみたら
    目の前に あった

    私はかつてあのような 悲惨な戦いを見たことがない






    Fender - Gibson - Martin - Paul Reed Smith - Gretsch - YAMAHA - ESP
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