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    内藤やす子「想い出ぼろぼろ」について

    内藤やす子の「想い出ぼろぼろ」は、1976年にリリースされた彼女の3枚目のシングルで、昭和歌謡の名曲として今も多くの人に愛されています。作詞は阿木燿子、作曲は宇崎竜童という黄金コンビによる作品で、女性の哀しみと複雑な感情をリアルに描いた一曲です。
    この曲は、恋人とのすれ違いや裏切りを受け入れながらも、心の奥で揺れる女性の姿を描いています。歌詞には「言い訳繕うその前に やさしさ装うその前に 聞いておきたい事がある…だけど」といったフレーズが繰り返され、問いかけたいのに問いかけられない切なさがにじみ出ています。
    阿木燿子の詞は、まるで短編小説のように情景が浮かび、宇崎竜童のメロディはその感情を静かに、しかし力強く支えています。「想い出ぼろぼろ」は、“言葉にできない感情”を音楽で語る力を持った一曲です。昭和の香りが漂うこの歌を、今の時代に聴くことで、また違った感情が湧いてくるかもしれません。


    想い出ぼろぼろ
    歌:内藤やす子 詞:阿木燿子 曲:宇崎竜童

    ドアを細目に 開けながら
    夜更けにアイツが 帰ってくる
    蛇口に顔を 近づけて
    水飲む音が 聞こえてくる

    言い訳繕う その前に
    やさしさ装う その前に
    聞いておきたい事がある だけど
    幸福ぼろぼろ こぼれるから
    寝がえり打って夢ん中

    時計をはずす 影一つ
    薄明りの中 映っている
    着替えの間 漂うは
    私の知らない 移り香だよ

    言い訳繕う その前に
    やさしさ装う その前に
    聞いておきたい事がある だけど
    涙がぼろぼろ 溢れるから
    布団かぶって夜ん中

    酔いにまかせた体ごと
    足音しのばせ 眠る人
    背中合わせの ぬくもりと
    静かな寝息が 聞えてくる

    言い訳繕う その前に
    やさしさ装う その前に
    聞いておきたい事がある だけど
    想い出ぼろぼろ くずれるから
    瞳こらして闇ん中







    Chord Diagram