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中山ラビ「昔の知恵は今滅びてく」について
「昔の知恵は今滅びてく」(中山ラビ)は、1972年12月発売のアルバム『私ってこんな』収録曲で、細野晴臣・林立夫・洪栄龍らが参加した、初期ラビの“アシッドフォーク/サイケフォーク”期を象徴する作品です。
タイトルの「昔の知恵は今滅びてく」は、“生活の中で失われていく価値観”を象徴するメタファー。「昔の知恵」「今の生活」「都会の変化」「自分の内側の声」がモチーフで、「過去の生活感」「現在の都会の息苦しさ」「自分の価値観の揺れ」などを交互に描き、“変化への違和感と諦念”を表現しています。
昔の知恵は今滅びてく
歌:中山ラビ/詞:中山ラビ/曲:中山ラビ
決められた路を歩くには
長い忍耐と身を守る知恵がいる
となりにすわる男はいつも牙をむき
後ろからくる大人はピストルをかまえ
横を走る車はキンキラひかり
身体中を目にして注意深く
だけどああ 昔の知恵は今滅びてく
そこにいるのさ 俺たちは
与えられた褒美は箱の中
強い信念と人をみる知恵がいる
肩をはって鞄一杯の 本をもち
息を殺して闇につっぱしり
友をおしのけ宝を探る
いい格好でにっこり笑い
だけどああ 昔の知恵は今滅びてく
そこにいるのさ 俺たちは
約束された夢を見るには
うずく望みと素直な知恵がいる
バイオリンをかかえバスに乗り
花束をにぎって深々とおじぎして
高い免状の敷居をまたぐ毎日さ
あつい着物にうすい口紅をかき
だけどああ 昔の知恵は今滅びてく
そこにいるのさ 俺たちは
つくられた家に入るには
汚れのない身体と憎い知恵がいる
とりすました会釈に優しいものごし
楽しみを忘れた人形の顔に
ベビーカーの荷物をおしつづけ
死ぬまで貯金通帳に奉仕するのさ
だけどああ 昔の知恵は今滅びてく
そこにいるのさ 俺たちは