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    坂本九「上を向いて歩こう」について

    この曲が生まれた背景には、1960年の安保闘争での挫折感や、作詞者である永六輔さんの個人的な失恋経験があったとされています。悲しい気持ちを抱えながらも、涙がこぼれないように「上を向いて歩く」という歌詞は、多くの日本人の心を捉えました。一見すると明るい曲調ですが、歌詞には深い悲しみや孤独が込められており、それが人々の共感を呼んだのです。
    この曲が特に有名になったのは、日本国外での大ヒットです。1963年、イギリスの音楽プロデューサーがこの曲を耳にし、インストゥルメンタル版がイギリスでヒットしました。その後、アメリカでも「SUKIYAKI」というタイトルでシングルがリリースされると、1963年6月15日付の米ビルボード・Hot 100で1位を獲得しました。
    日本語の歌詞のまま、アメリカの主要なチャートで1位を獲得した日本の楽曲は、現在でもこの曲だけです。タイトルの「SUKIYAKI」は、日本の代表的な料理名として当時アメリカで知られており、覚えやすく、発音しやすいことから名付けられました。歌詞の内容とは全く関係ありませんが、このユニークなタイトルがアメリカでの成功に一役買ったとされています。
    この快挙は、東洋の歌手が西洋の音楽市場で成功するのは難しいとされていた時代において、画期的な出来事でした。
    「上を向いて歩こう」は、その後も世界中で多くのアーティストにカバーされています。ジャズ、ポップス、インストゥルメンタルなど、様々なジャンルでカバーされ、時代や国境を越えて愛され続けています。
    日本国内では、阪神・淡路大震災や東日本大震災など、困難な状況に直面した際に、人々を励まし、勇気づける応援歌として歌われることが多く、その普遍的なメッセージは今もなお多くの人々の心に響いています。


    上を向いて歩こう
    歌:坂本九 詞:詞:永六輔 曲:仲村八大

    上を向いて 歩こう
    涙が こぼれないように
    思い出す 春の日 一人ぽっちの夜

    上を向いて 歩こう
    にじんだ 星をかぞえて
    思い出す 夏の日 一人ぽっちの夜

    幸せは 雲の上に
    幸せは 空の上に

    上を向いて 歩こう
    涙が こぼれないように
    泣きながら 歩く 一人ぽっちの夜
    思い出す 秋の日 一人ぽっちの夜

    悲しみは 星のかげに
    悲しみは 月のかげに

    上を向いて 歩こう
    涙が こぼれないように
    泣きながら 歩く 一人ぽっちの夜
    一人ぽっちの夜






    Chord Diagram