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カルメン・マキ「時には母のない子のように」について
「時には母のない子のように」は、1969年に発表された日本のフォーク史の中でも特に強い存在感を放つ楽曲です。
寺山修司の詩世界と、当時まだ10代だったカルメン・マキの圧倒的な歌声が融合し、唯一無二の存在感を持つ作品となっています。
「時には母のない子のように」というフレーズが象徴するように、孤独・喪失・寄る辺なさ
といった感情を静かに、しかし強烈に描き、“母”という絶対的な存在を失ったような心の空洞、誰にも寄りかかれない夜の寒さ、それでも生きていくための、かすかな意志、こうした感情が、寺山修司らしい比喩と詩的な構造で表現されています。
この曲は、寺山修司が主宰した劇団「天井桟敷」の舞台で使われたことでも知られています
。カルメン・マキはこの曲で一躍注目され、後にロックシーンへ進出しました。彼女のキャリア全体を通しても、この曲は象徴的な存在で、1960年代末のアングラ文化、反体制的な空気、若者の孤独感が濃縮されたような作品です。
時には母のない子のように
歌:カルメン・マキ/詞:寺山修司/曲:田中未知
時には 母のない子のように
だまって 海をみつめていたい
時には 母のない子のように
ひとりで 旅に出てみたい
だけど心は すぐかわる
母のない子になったなら
だれにも愛を 話せない
時には 母のない子のように
長い 手紙を書いてみたい
時には 母のない子のように
大きな 声で叫んでみたい
だけど心は すぐかわる
母のない子になったなら
だれにも愛を 話せない
時には 母のない子のように…