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    尾崎豊「卒業」について

    尾崎豊の「卒業」は、1985年にリリースされた彼の代表曲のひとつで、10代の葛藤や反抗心、そして自由への渇望を力強く描いたロックバラードです。尾崎自身が作詞・作曲を手がけ、彼の実体験や同級生のエピソードが反映された非常にパーソナルな作品です。
    「この支配からの卒業」というフレーズが象徴するように、学校や大人社会の理不尽さへの反発と「夜の校舎 窓ガラス壊してまわった」という衝撃的な描写は、若者の怒りと閉塞感を象徴する一節として有名です。
    ただの反抗ではなく、「あと何度自分自身 卒業すれば 本当の自分に たどりつけるだろう」といった内省的な問いかけも含まれ、深い哲学性を持っています。
    この曲は、単なる卒業ソングではなく、「生きるとは何か」「自由とは何か」を問いかける、尾崎豊の魂の叫びとも言える作品です。


    卒業
    歌:尾崎豊 詞:尾崎豊 曲:尾崎豊

    校舎の影 芝生の上 すいこまれる空
    幻とリアルな気持ち 感じていた
    チャイムが鳴り 教室のいつもの席に座り
    何に従い 従うべきか考えていた
    ざわめく心 今俺にあるものは
    意味なく思えて とまどっていた

    放課後 街ふらつき 俺達は風の中
    孤独瞳にうかべ 寂しく歩いた
    笑い声とため息の飽和した店で
    ピンボールのハイスコアー 競いあった
    退屈な心 刺激さえあれば
    何でも大げさにしゃべり続けた

    行儀よくまじめなんて 出来やしなかった
    夜の校舎 窓ガラス壊してまわった
    逆らい続け あがき続けた
    早く自由になりたかった

    信じられぬ大人との争いの中で
    許しあい いったい何 解りあえただろう
    うんざりしながら それでも過ごした
    ひとつだけ 解ってたこと
    この支配からの卒業

    誰かの喧嘩の話に みんな熱くなり
    自分がどれだけ強いか 知りたかった
    力だけが必要だと 頑なに信じて
    従うとは負けることと言いきかした
    友達にさえ 強がって見せた
    時には誰かを傷つけても

    やがて誰も恋に落ちて 愛の言葉と
    理想の愛 それだけに心奪われた
    生きる為に 計算高くなれと言うが
    人を愛すまっすぐさを強く信じた
    大切なのは何 愛することと
    生きる為にすることの区別迷った

    行儀よくまじめなんて クソくらえと思った
    夜の校舎 窓ガラス壊してまわった
    逆らい続け あがき続けた
    早く自由になりたかった

    信じられぬ大人との争いの中で
    許しあい いったい何 解りあえただろう
    うんざりしながら それでも過ごした
    ひとつだけ 解ってたこと
    この支配からの卒業

    卒業して いったい何解ると言うのか
    想い出のほかに 何が残るというのか
    人は誰も縛られた かよわき小羊ならば
    先生あなたは かよわき大人の代弁者なのか
    俺達の怒り どこへ向かうべきなのか
    これからは 何が俺を縛りつけるだろう
    あと何度自分自身 卒業すれば
    本当の自分に たどりつけるだろう

    仕組まれた自由に 誰も気づかずに
    あがいた日々も終わる
    この支配からの卒業
    闘いからの卒業






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