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中島みゆきの「ひとり上手」について
中島みゆきの「ひとり上手」は、1980年10月21日に発売された彼女の9枚目のシングルであり、多くの人々に愛される代表曲の一つです。
この曲の最大の魅力は、その切ない歌詞にあります。
一見すると「ひとり上手」というタイトルは、一人で上手に過ごせる強さを持つ女性を連想させますが、実際はそうではありません。
「ひとり上手と呼ばないで」「ひとりが好きなわけじゃないのよ」というサビのフレーズが象徴するように、この曲は、愛する人を失い、孤独に苦しみながらも、平気なふりをして強がってしまう女性の心情を深く描いています。
「私の帰る家は あなたの声のする街角」という歌詞は、主人公にとって物理的な家ではなく、愛する人の声がする場所こそが心のよりどころであることを示しています。
「冬の雨に打たれて あなたの足音をさがすのよ」という表現は、もういないと分かっていながらも、過去の思い出や彼の存在を探し求めてしまう未練がましい気持ちを痛切に伝えています。
「雨のように素直にあの人とわたしは流れて」といった表現は、愛の終わりを自然な流れとして受け止めようとする一方で、その悲しみを深く抱えている様子を描写しています。
中島みゆきが紡ぎ出す、孤独と強がりが入り混じった繊細な感情描写は、失恋を経験した多くの人々の心に深く響き、時代を超えて歌い継がれています。
「ひとり上手」
歌:中島みゆき 詞:中島みゆき 曲:中島みゆき
私の帰る家は あなたの声のする街角
冬の雨に打たれて あなたの足音をさがすのよ
あなたの帰る家は 私を忘れたい街角
肩を抱いているのは 私と似ていない長い髪
心が街角で泣いている
ひとりはキライだとすねる
ひとり上手と呼ばないで
心だけ連れてゆかないで
私を置いてゆかないで
ひとりが好きなわけじゃないのよ
雨のようにすなおに あの人と私は流れて
雨のように愛して サヨナラの海へ流れついた
手紙なんてよしてね なんどもくり返し泣くから
電話だけで捨ててね 僕もひとりだよとだましてね
心が街角で泣いている
ひとりはキライだとすねる
ひとり上手と呼ばないで
心だけ連れてゆかないで
私を置いてゆかないで
ひとりが好きなわけじゃないのよ
ひとり上手と呼ばないで
心だけ連れてゆかないで
私を置いてゆかないで
ひとりが好きなわけじゃないのよ