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坂の途中の病院の院長先生は A7
白衣の似合う初老の紳士 A7
彼はギャンブルとアンチョビには目がなくて CG
聴診器の中にラジオを仕込んでいる G
薬の調合をダーツで決めて A7
天気が悪いと嘘の診察をする A7
だけどこの辺りには他の病院がないから C
坂の途中の病院は今日も大忙し G
院長先生は去年のクリスマスに G
三台目のキャデラックを購入した
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坂の途中の病院の起こった G
幾つかの忌まわしき出来事 A7
その話題に触れた者はたとえ誰であろうと C
始めからこの世に いなかったことにされてしまう CG
総理大臣だろうと掃除のおばちゃんだろうと G
そこに区別は存在しなくって G
ある意味で平等だと言えることが A7
坂の途中の病院らしさでもあるから不思議 A7
今夜も捨てられた猫が C
どこからともなく集まってくる C
眠れないほどの鳴き声なのに G
「鳴き声で眠れない」なんて GG→
苦情を言う人間(ひと)は誰一人いないんだってさ
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坂の途中の病院は良心的で有名 A7
看護婦さんたちはとっても丁寧で C
忘れ物をしたって真夜中だって G
家まで届けてくれる G
子供の飛ばした鼻糞だって G
届けてしまうこともあるくらい A7
水道水と部屋の温度は A7
いつでも患者さんの体温と 同じにしてあって C
あんまり長い間そこにいると G
自分の存在さえ忘れてしまうくらいなんだ