悲惨な戦い


歌:なぎらけんいち/詞:なぎらけんいち/曲:なぎらけんいち

Original Key:F / Capo:3 / Play:D




D...

D                    A
わたしはかつてあのような 悲惨な光景を見たことがない
G       D     A      D
 それは10年以上も前の 国技館の話です

D          A             D
かたや巨漢の雷電と かたや地獄の料理人 若秩父が
D
両者見合って待ったなし
D              A
がっぷり四つに組んだ その額からは
G                   D
 玉のような汗が ダラリンコンと流れ出してきて
A                  D
若秩父のマワシを しめらすのだったのだ

D
このしめったマワシがいずれ
D               A
あの不幸な事件を巻き起こすとは誰しも
G         D
 あの世にも恐ろしい戦いになるとは
A            D
 誰しも 思わなかったのだ

D
まったく 引力とは恐ろしいもので
D                       A
地上に浮いているものは 下へおっこってしまうのだから
G            D         / A /
 あれよあれよと思う間に 若秩父のマワシは
  D / G DonF# Em A / D /
落ちた

D                      A
さすが天下のNHK すぐにテレビカメラを消せと命じたが
G            D
 折も悪くもアルバイトを使っていたために
A              D
 アップで放映してしまったのだ

D
 ラジオのアナウンサーがまたアナウンサーで
D           A
テレビを見てない人は わからなかったものを
G                  D
「すぐにお近くのテレビのスイッチをひねってください」
       D
などと言ったものだから
A                 D
 見なくていい人まで見てしまったのだ

D           D         A
 さすが天下の国技館 すぐに照明を消せと命じたが
G            D
 折も悪くもパートタイムを使っていたために
A                 D / D /
 スポットライトをあててしまったのだ

D             
 まったく 全国 3万人の相撲ファンの皆様は
D          A
意外な事実を知ったのだ
G          D
 でかい体にゃ***がつきものだと
A               D / D /
そういう事実を知ってしまったのだ

D
 さすが木村庄三郎
D                A
 あの そう ウチワみたいやつで隠そうとしてやったが
G              D
 彼も非常に興奮していたもので
A                         D
股間を いやというほど 軍配で殴りつけてしまったのだ

D                  A
さすが弟子の朝汐は 大変気がきいてるもので
G           D
 すぐに毛布を持って現れてきたが
A                   D
 彼もまた心の準備ができていなかったのだ

D     
 土俵へ 土俵へと 一直線に進み
D               A
土俵の端につまづいてしまったのだ
G             D
 まったく慣性力とは恐ろしいもので
A                   D
とまる体も とまらなくなってしまったのだ

D                    A
そのときの彼の脳裏には 一つの言葉しか浮かばなかった
G          D    A             D
 そのときの彼の頭の中には 一つの言葉しか浮かばなかった

D
何か体を支えるものはありませんか
D           A
何かつかむものはありませんかと
G              D          / A /
 何かつかむものはありませんと目を凝らしてみたら
        D
目の前に あった

D           A            D A D D!
私はかつてあのような 悲惨な戦いを見たことがない


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