声に出して歌いたい日本文学〜Medley〜


歌:桑田佳祐/詞:桑田佳祐/曲:桑田佳祐

※曲ごとにKeyが変わります




『汚れつちまつた悲しみに……』中原中也
Original Key:D / Capo:0 / Play:D

Dm C A C D / F G F / Dm C A C D / F G F /
Dm C A C D / F G F / C Dm F G A / C A D /

D        Am C
汚れつちまつた悲しみに
 G   A    F G A
今日も小雪の降りかかる
D        Am C
汚れつちまつた悲しみに
 G  A     F G D
今日も風さへ吹きすぎる

Dm     G 
たとへば狐の革裘
C       Am
小雪のかかつてちぢこまる
Bdim     E7  Am / A /
汚れつちまつた悲しみは
Dm       G
なにのぞむなくねがふなく
C       Am
倦怠のうちに死を夢む
Bdim     E7  Am / A /
汚れつちまつた悲しみは

D        Am C
汚れつちまつた悲しみに
 G    A     F G D
なすところもなく日は暮れる……

Dm C A C D / F G F / Dm C A C D / F G F /

『知恵子抄』高村光太郎
Original key:Em / Capo:0 / Play:Em


B7 / B7 /

  Em  B7  Em   B7
智恵子は東京に空が無いといふ、
  Em  C7    B7 / B7 /
ほんとの空が見たいといふ。
  Em  B7  Em   B7
智恵子は東京に空が無いといふ、
Em C7    B7 / B7 /
私は驚いて空を見る。

E   G  D    A
桜若葉の間に在るのは、
  F#m   AonE
切つても切れない
   B7       Am B7
むかしなじみのきれいな空 だ。

  Em  B7   Em  B7
智恵子は遠くを見ながら言ふ。
  Em  C7 B7 / B7 /
阿多多羅山の上に
 Em   B7 Em  B7
毎日でてゐる 青い空が
  Em   C7    B7  / B7 /
智恵子のほんとの空だといふ。

Em      B7 Em
あどけない空の話である。

C B7 / C7 B7 / C7 B7 / Em D#aug GonD C#dim / G# /


『人間失格』太宰治
Original key:C#m / Capo:2 / Play:Bm

Bm /

Bm  G  Bm   G      Bm / G / Bm / G /
 恥の多い 生涯を送ってきました。
Bm   G Bm   G      Bm
 自分には、人間の生活というものが、
 G      Bm  / G /
見当つかないのです。

Bm   G   Bm    G      Bm / G / Bm / G /
 自分は隣人と、ほとんど会話が出来ません。
Bm   G  Bm      G    Bm
 そこで考え 出したのは、道化でした。
    G   Bm / G /
最後の求愛でした。

Fdim
夕立が降った或る放課後、
 Fdim         F#7
「耳が痛い」と言う竹一を見ると、ひどい耳だれで、
F#7            G
念入りに耳の掃除をしてやりました。
F#7   Bm A# A G# G F# / F E D# D C# C /
人間、失格。

Bm     G  Bm    G      Bm / G / Bm / G /
 いまは自分には、幸福も不幸もありません。
Bm     G Bm   G    Bm / G / Bm / G /
 自分はことし、二十七になります。

Bm   G
 白髪がめっきりふえたので、
Bm   G       Bm  G    Bm / Bm A G F# /
 たいていの人から、四十以上に見られます。

Fdim
子供相手の雑誌だけでなく、
Fdim        F#7
駅売りの粗悪で卑猥な雑誌などに
F#7
汚いはだかの絵などを画いて、
      G  F#7
画いていました。人間、失格。

Bm / Bm / Bm / Bm / D#M7...


『みだれ髪』与謝野晶子
Original key:F / Capo:3 / Play:D


D / D /

D    GonD   D
 やは肌のあつき血潮に
D     GonD   D    AonC# Bm DonA
 ふれも見でさびしからずや道を  説く君
 G    A   F#m   Bm
乳ぶさおさへ神秘のとばりそ
 Em      A   D   Dsus4 / D Dsus4 D /
とけりぬここなる花の紅ぞ濃き

D     GonD   D
 いとせめてもゆるがままに
D     GonD  D     AonC# Bm DonA
 もえしめよ斯くぞ覚ゆる暮れて  行 く
G    A   F#m Bm
春みじかし何に不滅の
Em      A       D   D7 /
命ぞとちからある乳を手にさぐらせぬ

GM7  A  D    D7
人の子の恋をもとむる
GonB A   D D7 G  C   Bm A G...
唇に毒ある蜜を  われぬらむね がひ


『蜘蛛の糸』芥川龍之介
Original key:Em / Capo:0 / Play:Em

Em / Em / Em / Em /
Em / Em / Em / Em / Em / Em / Em / Em /

Em           / Em /
ある日の事でございます。
Em       Am
御釈迦様は極楽の蓮池のふちを、
Am      Em                / C /
独りでぶらぶら御歩きになっていらっしゃいました。

C     D
この極楽の 蓮池の下は、
C      D
 丁度地獄の 底に当っておりますから、

Em     DonE    ConE / DonE /
水晶のような水を透き徹して、
Em    DonE    ConE / DonE /
三途の河や針の山の景色が、
Em    DonE    ConE / DonE /
丁度覗き眼鏡を見るように、
Em    DonE     ConE  / DonE /
はっきりと見えるのでございます。

Em / Em / Em / Em / Em / Em / Em / Em /

Em          Em            / Em /
地獄の底に、カン陀多と云う男が一人、蠢いている。
Am           Em        / Em / C /
この男は、人を殺したり、悪事を働いた大泥坊、

C       D
それでもたった 一つ、善い事
C       D
 蜘蛛を殺さず 助けてやったからでございます。

Em     DonE   ConE DonE Em
御釈迦様は地獄の容子を御覧に   なりながら、
  DonE     ConE / DonE /
カン陀多には蜘蛛を助けた
Em      DonE    ConE  / DonE /
事があるのを御思い出しになりました。
Em    DonE     ConE   / DonE /
この男を地獄から救い出してやろうと
 Em      Em...
御考えになりました。


『蟹工船』小林多喜二
Original key:G / Capo:0 / Play:G


G... G... GM7... Gadd9...

G    DonF#  F   E7 Am     G#aug ConG
 二人はデッキの手すりに  寄りかかって、蝸牛が
D    Bm A#  Am
 背のびを  したように延びて、
D   CM7    F  Em
海を抱え込んでいる函館の街を見ていた。

G     DonF#  F E7
 蟹の生ッ臭いにおいと
Am    G#aug  ConG D   Bm A# Am    D
 人いきれのする「糞壺」 の中に  線香のかおりが、
 CM7    F        Em / Em /
香水か何かのように、ただよった……

E
諸君、とうとう来た!
Am      E
長い間、長い間俺達は待っていた。
Am          E
半殺しにされながらも、待っていた。今に見ろ、と。
Am         / E /
しかし、とうとう来た。

C     A#
俺達は力を合わせることだ。
C      A#
俺達は仲間を裏切らないことだ。
G      C
彼奴等如きをモミつぶすは、
Am  G   F#dim F...
虫ケラより容易いことだ。

G      DonF# F   E7
 おい、地獄さ 行ぐんだで!」
  Am D   FM7#11...
「スト ライキだ。」


『たけくらべ』樋口一葉
Original key:D / Capo:0 / Play:D

D / D /
D / D / D / D / D / D / D / D /

D           / D / D /
 何時までも何時までも
G              D / D /
人形と紙雛さまとをあひ手にして
E           / E / E /
飯事ばかりして居たらば
A           / A / A /
嘸かし嬉しき事ならんを、

D           / D / D /
 何時までも何時までも
G              D / D /
人形と紙雛さまとをあひ手にして
E           / E / E /
飯事ばかりして居たらば
A           / A / A /
嘸かし嬉しき事ならんを、

Bm    E  Bm      E
ゑゝ厭や厭や、大人に成るは厭やな事、
Bm     E  Bm       E
何故このやうに 年をば取る、最う七月十月、
G DonF# F  E A   D
一年も 以前へ 帰りたい

D / D / D / D / D / D / D / D / GonA...


『汚れつちまつた悲しみに……』中原中也
Original key:D / Capo:0 / Play:D

D / D /

D        Am C
汚れつちまつた悲しみに
 G   A    F G A
今日も小雪の降りかかる
D        Am C
汚れつちまつた悲しみに
 G  A     F G D / F G / D...
今日も風さへ吹きすぎる


『一握の砂』石川啄木
Original key:D / Capo:2 / Play:C

C / C / C / C /

C      F Dm G  C
 東海の小島の 磯の白砂に
A      Dm   G F    Em G /
 われ泣きぬれて 蟹と たはむる
C      F  Dm  G  C
 いのちなき砂の かなしさよ
A        Dm   G F    Em  G G#dim /
 さらさらと 握れば 指の あひだより落つ

Am     G        F  / C /
こころよく 我にはたらく仕事あれ
Am     G      F / C /
それを仕遂げて死なむと思ふ

F              Em
友がみなわれよりえらく見ゆる日よ
Dm     G / C /
花を買ひ来て
F              Em
友がみなわれよりえらく見ゆる日よ
Dm     G /
花を買ひ来て

  G# A# C  G# A# / C /
妻としたしむ 一握の砂


『吾輩は猫である』夏目漱石
Original key:Em / Capo:0 / Play:Em

B7...
Em / Em / Em / Em /

 Em        A   Em / Em /
吾輩は猫である。名前はまだ無い。
 Em        A   Em / Em /
吾輩は猫である。名前はまだ無い。

Em       Em      A
ある穏やかな日に大きな猫が前後不覚に寝ている。
A     Em     / Em / Em / Em / Em /
彼は純粋の 黒猫である。

 Em        A   Em / Em /
吾輩は猫である。名前はまだ無い。
 Em        A   Em / Em / Em / Em /
吾輩は猫である。名前はまだ無い。

Em / Em / Em / Em / Em / Em...


『銀河鉄道の夜』宮沢賢治
Original key:Em / Capo:0 / Play:Em

Em       / Em / Em / Em /
銀河ステーション……
Em
 ジョバンニはもういろいろなことで胸がいっぱいで
Em
 なんにも云えずに博士の前をはなれて
Em
 早くお母さんに牛乳を持って行って
Em
 お父さんの帰ることを知らせようと思うと
Em
 もう一目散に河原を街の方へ走りました。

Em F G Am / A# C DmonE FonG... A... C#m! C#m! C#m!


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